第2話 AIと格闘して呑み屋リスト作った話

ネットで「浅草『◯◯食堂』創業〇〇年になる名店。名物は…」といった記事を見かけて、名店リストを作りたくなった。AIとの呑み屋探しの次は、リストを作ってみようと思い立った話。
当初は、Macのメモ帳にその都度形式に関係なくただ貼り付けていたが、せっかくAIを使っているのだから、店名・所在地を入力すれば住所・最寄り駅・営業時間・特徴などを毎回同じ形式で出力してもらい、それをWordかExcelへ貼り付ければ簡単になる。構想はシンプルだったが、これが想像以上の「格闘」になった。

どのデータが重要か

店名や所在地は当然として、ほかにどのデータが必要か。昼呑みの店探しでも痛感したが、飲食店は開店・閉店が頻繁だ。テレビで再放送を見てネットで検索してみると、すでに閉店している店も少なくない。つまり、リスト上で行きたい店を見つけても、営業していなければ意味がない。有用なリストにするには、営業状況の管理が欠かせないようだ。

どうやって保存するか

まず「どうやってデータを保存するか」から検討開始。AIが最初に提案してきたのは、Mac標準のメモ帳を使う方法だった。今利用している方法で悪くはないが、雑多な他の記録と混在して管理が面倒なのがこの検討を始めた理由なので、この案は当然見送り。

あれこれ試して遠回りしたのち、Excelに保存し、営業状況を更新するたびに新しいシートを作る方式に落ち着いた。たとえば2026年4月10日に営業・閉店情報を確認したなら、「2026-04-10」という名前のシートを追加する。シンプルで分かりやすい。

管理項目も確定した。連番、店名、所在地、最寄駅、種類、アクセス、営業時間、定休日、人気メニュー、おすすめポイント、URL、営業状況の12項目だ。所在地・最寄駅・種類には絞り込み機能を付け、「浅草の和食」「北千住の食堂」といった条件で候補を瞬時に絞り込めるようにした。

AIの出力をExcelに取り込む

次に、URLや店名を入力すると、Excelに取り込める形で出力させるというAIへの指示文の作成に取り掛かった。

ここから試行錯誤が始まった。最初、AI出力をExcelに貼り付けると、すべてが一つのセルに入ってしまった。出力形式もいろいろ試したが、専用ツールが必要になるなどして、AIが話を複雑にしていく。

Googleスプレッドシートも検討したが、Excelほど使い勝手が良くないと感じ却下。Excelのマクロも考えたが、MacとWindowsで仕様が異なる点がネックになった。どれも一長一短で、決め手に欠けた。

AIとのやり取りは堂々巡りになりがちで、やっと前に進んだと思うと、今度は複雑な作業や手間のかかる方法を提案される。さすがにうんざりして、「最初に戻ろう。単純にAIの回答をそのままExcelに貼り付けられないか」と試した。

すると、これがうまくいった。AIの出力をそのまま貼り付けるだけで、各セルにきれいに分割された。遠回りはしたが、答えはいたってシンプルだった。

笑えるすれ違い

一番手こずったのは「営業状況の一括確認」。一度完成したリストをAIに貼り付けて、営業状況を確認するもので、当然全店まとめてチェックしたい。AIに相談すると、AIはコピーの前に各行の最初のセルに「-」記号を入力してから貼り付ける方法を提案してきた。しかし対象はかなりの行数で、手作業で各行のセルの先頭に記号を入れるのは面倒だ。そもそも省力化とはかけ離れている。

「Excelの店名列をそのままコピー・AIに貼り付けすればいいのでは」と指摘すると、AIはすぐに同意した。なら最初からそう言えばいい話だ。思わず「こいつ大丈夫か?」と思ってしまった。

使ってみてわかったAIの特徴

今回のやり取りで見えたのは、AIの特徴は大きく2つの面があるということ。

一つ目は、部分最適化という問題。AIはその場その場ではもっともらしい答えを出すが、全体を通してみると一貫性が崩れたり、矛盾が出たりする。これが意外と厄介だ。

二つ目は、アプリ・PCなどの設定や作業手順のガイドになると精度にムラが出ること。たとえば、このブログをたちあげるためにアプリの設定作業をしていると、サクサク完了していくときもあれば、なにかにつまずいて堂々巡りが続くときがある。
文章生成は非常に優れているが、具体的な作業手順になるとミスや手戻りが増え、現実的でない方法を提示することもある。

その結果、作業する人間側には手間やストレスが積み重なっていく。

それでも最終的には、約20店舗分のデータを格納したExcelファイルが完成した。所在地・最寄駅・種類で絞り込み検索ができ、飲みに行く際に候補店をすぐに絞り込める。

AIは人間を便利にするツールであることは間違いない。ただし、その過程ではストレスやイライラを感じる場面も少なくない。AIを使い続けていると、そのやり取りにいつの間にか没入してしまう。ときどき作業を止め、客観的に自分がやっていることを眺めてみるのも良いようだ。

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